パソコンが停電で壊れる確率はどのくらい?起動しない時のチェックと対策
この記事は、停電でパソコンが壊れる割合を解説します。
結論から言うと、今のパソコンでは、停電で壊れる確率は非常に低いです。
しかし、自宅のパソコンを使って作業をしている方は、突然壊れて作業ができなくなったら収入に直結するため不安ですよね。
そんな方向けの「停電でもパソコンの電源を落とさないコツ」も紹介していますので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。
パソコンが停電で壊れる確率は本当に高いのか?
停電によってパソコンが壊れるリスクはゼロではありませんが、近年のパソコンではその確率は大幅に下がっています。
保護回路やファイルシステムの進化により、単純な停電だけでハードウェアが破損するケースは稀です。
ただし、作業内容や停電の状況によってはOSやストレージに不具合が起きることもあるため、以下の点に注意してください。
昔と今で変わったパソコンの停電リスク
昔のパソコンではコンデンサや回路の保護性能が十分でなかったため、停電や落雷による電力スパイクで電源やマザーボードが損傷することがありました。
しかし最近の機種では部品の品質や保護機能が向上しており、単なる停電で即座に壊れる可能性は低くなりました。
とはいえ停電が繰り返されると部品にダメージが蓄積することもあるため、完全に安心とはいえません。
停電時に壊れやすい状況とその理由
停電のタイミングによってはパソコンに深刻な影響を与えることがあります。
特にリスクが高いのは、Windows Updateやファイルの保存中といった重要なデータの書き込み中です。
この状態で突然電源が落ちると、システムファイルやデータが破損して起動不良や動作不安定につながからです。
また、重いゲームや動画編集中など高負荷状態では電圧が高まっており、落雷による過電流が加わるとリスクが増します。
SSDやHDDが受ける可能性のあるダメージ
ストレージは停電時に特に注意が必要なパーツです。
HDDはディスクの回転中に突然電源が落ちることでヘッドクラッシュや書き込みエラーが起きる可能性があり、SSDでもデータ書き込み中に停電するとフラッシュメモリ内のデータが破損することがあります。
どちらも即座に壊れる確率は低いものの、長期的には寿命を縮める要因となるため、停電後は状態をチェックすることをおすすめします。
停電後にパソコンが起動しないときのチェック方法
停電後にパソコンが全く起動しない場合は、OSやソフトの不具合よりも、電源やハードウェア周りの問題を疑う必要があります。
焦って操作を繰り返すと症状を悪化させる恐れもあるため、順番に確認していきましょう。
電源ケーブルやコンセントを確認する
まずは基本的な電源周りをチェックします。
停電時に電源タップの保護機能が作動しているか確認しましょう。
続いて、別のコンセントに差し替えたり、電源ケーブルが緩んでいないか確認します。
また、電源タップを介さず直接壁のコンセントに接続してみるのも有効です。
放電してから再度電源を入れてみる
停電時の急な電力断でマザーボードに帯電してしまい、正常に起動できないことがあります。
その場合は、パソコンの電源を完全に切り、電源ケーブルを抜いた状態で数分放置します。
ノートPCの場合はバッテリーも外せるなら外してください。
その後、再度電源を入れると改善するケースがあります。
最小構成での起動を試す
どうしてもパソコンが起動しない場合は、周辺機器をすべて外し、パソコン本体だけで電源を入れてみましょう。
外付けHDDやUSB機器が原因で起動できないケースもあるため、最小構成での起動確認は効果的です。
それでも動作しない場合は電源ユニットやマザーボードの故障が疑われるため、修理や専門業者への相談を検討すべきです。
停電後にパソコンが重い・ネットが繋がらない原因と対策
停電から復旧した後に「動作が遅い」「インターネットに繋がらない」といったトラブルが発生することがあります。
これらは必ずしもハードの故障ではなく、一時的な不具合や設定の乱れによって起こるケースが多いため、原因を切り分けて対応してみてください。
停電後の一時的な動作不良の原因
パソコンが重くなるのは、予期せぬシャットダウンによって一時的にシステムファイルやキャッシュが乱れるためです。
再起動後にWindowsが自動修復やアップデートを行っていると、裏で負荷がかかり動作が遅く感じられることがあります。
また、停電時に開いていたアプリの一部データが破損し、エラーを繰り返すことで動作不良を引き起こす場合もあります。
ネットワークが繋がらないときの確認ポイント
停電後にインターネットが使えないときは、まずルーターやモデムを確認しましょう。
停電の影響で機器がフリーズしている可能性があるため、電源を抜いて数分置いてから再起動するのが効果的です。
LANケーブルやWi-Fi設定の再確認も必要です。
パソコン側では「ネットワーク診断」を実行すれば、自動的に原因を検出して修復できる場合があります。
安定動作させるためにやるべきこと
一度動作が不安定になった場合でも、対処法を取れば安定性を取り戻せます。
具体的には以下のような方法があります。
- 停電後は必ずパソコンとルーターを再起動する
- ディスククリーンアップや不要な一時ファイルの削除を行う
- Windows Updateを最新の状態にして不具合修正を適用する
これらを行うと、多くの場合は通常通りの動作に戻ります。
それでも改善しない場合は、ハードのダメージも考慮して点検の依頼も検討してくださいね。
パソコンを停電から守るための具体的な対策
停電による突然のシャットダウンや過電流の影響を完全に防ぐことはできません。
自宅のパソコンで仕事をしている方など、重大なデータがパソコン内に入っているときは、以下の対策も考慮してみてください。
UPS(無停電電源装置)の選び方と活用法
UPSは停電が起きても一定時間パソコンに電力を供給できる装置です。
停電が起きてもUSPがあれば、安全にシャットダウンする時間を確保でき、データ破損やハードの損傷を防ぐことができます。
UPSを選ぶときは、「接続する機器の消費電力に見合った容量」「自動シャットダウン機能の有無」を確認しましょう。
価格は1万円前後からあり、長時間の稼働を必要としない一般的なPC利用なら比較的手軽に導入できます。
また、最近ではポータブル電源にUPS機能がついたモデルも増えているので、「停電時にパソコンを強制シャットダウンさせたくない」方は購入を検討してみてください。
USPやパススルー付きのポータブル電源は、以下の記事で詳しく紹介しています。
データを守るためのバックアップ習慣
どんなに備えてもトラブルは起こる可能性があります。
そのため、定期的なバックアップは必須です。
外付けHDDやSSDにWでバックアップする他にも、クラウドストレージに重要データを保存しておけば、停電でPCが故障しても復旧が容易になります。
パソコン内と外付けHDDやSSDのWでデータを保存しておくと、どちらか片方は生き残る可能性があるためおすすめです。
停電に備えて日常的にできる予防策
UPSやバックアップに加え、日常的な対策も有効です。
たとえば、落雷の恐れがあるときはパソコンやルーターの電源プラグを抜く、作業中はこまめに保存する、長時間の高負荷作業を避けるなどです。
これらはコストをかけずにできる習慣であり、停電時のリスクを下げる効果があります。
停電時に知っておきたいパソコンのよくある質問
ここでは、パソコンを使う人が知っておきたい、停電に関する疑問を紹介します。
Q: 停電でパソコンが壊れる確率はどのくらいですか?
A: 最近のパソコンは保護回路が進化しているため、単純な停電だけで壊れる確率は低いです。
Q: 停電後にパソコンが起動しない場合はどうすればいいですか?
A: まず電源ケーブルやコンセントを確認し、放電してから再度電源を入れてみてください。
Q: 停電後にパソコンが重いのはなぜですか?
A: 停電による予期せぬシャットダウンでシステムが一時的に不安定になり、裏で修復処理やアップデートが走っている可能性があります。
再起動や不要ファイルの削除、Windows Updateの適用で改善することが多いです。
Q: 停電後にネットが繋がらないときの対処法は?
A: ルーターやモデムを一度電源から外し、数分後に再起動してみてください。LANケーブルやWi-Fi設定を確認することも大切です。
パソコン側では「ネットワーク診断」を実行すれば自動修復できる場合もあります。
Q: パソコンを停電から守る方法はありますか?
A: 最も効果的なのはUPS(無停電電源装置)の導入です。
Q: SSDは停電に弱いと聞きますが本当ですか?
A: SSDは書き込み中に停電が発生するとデータ破損の可能性がありますが、近年のSSDは内部保護機能が強化されており、すぐに故障するリスクは低くなっています。
停電でパソコンが壊れる確率のまとめ
この記事では、停電でパソコンが壊れる確率について解説しました。
昔のパソコンは停電でデータが破損してしまい壊れることは稀にありましたが、今は保護回路により壊れる確率はかなり低いです。
ただし、リスクがゼロとは言えないので、自宅のパソコンで作業をしている方は、定期的なバックアップやUSP付のポータブル電源の導入も検討してみてください。